建築トンデモ本。

古本屋で渡辺豊和の書籍を見つけました。『建築デザイン学原論』という書籍で、そのときは購入はせずにいたんですけど、その後いろいろ調べてみると渡辺さんって執筆活動にも力を入れてやっている方なんですね。いわゆるポストモダニズムの旗手として評価されていますが、その作品しか知りませんでしたので著作物の多さに驚いています。

Amazonで渡辺さんの著者ページ(?)を見てみると、建築だけじゃなくてトンデモ本としても分類されそうなものも多くありますね。『古代日本のフリーメーソン』だとか『発光するアトランティス』だとか、建築家ということを知らなければかなり香ばしい作家さんだなと思うところですが、『2100年庭園曼荼羅都市―都市と建築の再生』だとか『建築を侮蔑せよ、さらば滅びん―ポストモダニズム15年史』といった書名には食指が動きそうです。

何か面白そうなのものを読んでみたいな。



考えたこと。

  1. ポストモダニズム世代の方は独自の歴史観を持っていて、それを自身の建築デザインに還元している。その手法が無理矢理なこじつけであっても、歴史に準拠しているという点では説得力があるように見える。
  1. が、歴史に言及していることと歴史に名を残すことは全く別物。
  1. 今現在のミニマムなデザインの潮流があるのに、いまさらポストモダニズムの手法を語るのはどのような意味があるのか。
  1. ポストモダンは近代史のなかで重要視されるものだけど、それをデザインの根拠にする時代がくるのか。
  1. 消費の速度や情報咀嚼速度、情報咀嚼能力とでもいうべきものが発達しまくり。今日のハイセンスなデザインが、翌日にすぐ陳腐になることはないだろうけど、1年単位で陳腐になることはある。
  1. 流行には周期があるというが、建築における周期はどの程度なのか。まあ、建築史に載るような世紀単位の周期とデザインやサーフェイス上の流行の周期のふたつは考えられますが、その他に基準となるものがあったりするのかな。


古代日本のフリーメーソン (ムー・スーパーミステリー・ブックス)

古代日本のフリーメーソン (ムー・スーパーミステリー・ブックス)

記号としての建築

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