感想1。
武蔵野市立吉祥寺美術館。
現在開かれているのは、『写真と民俗学 内藤正敏の「めくるめく東北」』です。
昨日これに行ってきました。
武蔵野市立吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0385)で10月3日より、写真展「写真と民俗学 内藤正敏の『めくるめく東北』」が開催される。
内藤さんは1938(昭和13)年生まれの写真家で民俗学者。大学時代に化学を専攻し、その後フリーの写真家として「宇宙・生命」をテーマに化学反応を撮影する「SF写真」に取り組む。25歳のときに出羽湯殿山の注連寺で鉄門海上人の即身仏に出会い強い衝撃を受ける。これを機に修験道への興味を深め、 1966年に羽黒山伏の秋峰修行に参加。以降、東北地方の民俗・信仰を精力的に撮影してきた。1982年・第2回土門拳賞、1985年・日本写真協会年度賞などの受賞歴を持つ。
同展では、「神々の異界」「婆バクハツ!」「出羽三山」「遠野物語」など友好都市である岩手県遠野市と山形県酒田市を取材した作品を中心に、内藤さんによる民俗学に関する文章を併せて約80点を展示する。テーマは、「写真」と「民俗学」という異なる分野で活動する内藤さんの「2つの思考とその交差」(同館)。
期間中、内藤さんによる関連講習会も予定。初日となる同3日は「出羽三山の宇宙」、11月1日は「宮沢賢治と佐々木喜善−東北で生まれた新しい学問」を行う。いずれも開催時間は14時〜15時30分で、定員は90人(予約制)。
同館担当者は「写真と民俗学が『対決』する空間構成により、内藤さんの仕事を紹介する」と話す。
開館時間は10時〜19時。入館料は100円。11月8日まで(10月28日は休館)。
民俗学ということで、研究の範疇かなぁぐらいの気持ちで見に行ったんですが、かなり満足できました。
一言で言うと「恐ろしさ」を感じました。
ヒトの欲望の多さ・大きさ、ヒトは違う顔を持っているのだ、といったような事を感じます。
会場の入り口の前に、NHKで特集された内藤さんの映像が流れていて、この中で「写真は違う世界を見るための“呪具”」であるとおっしゃっていました。
なるほど、写真により普段は見えないものが、一瞬を切り取ることで禍々しいものに見えてくる。
鑑賞中は納戸も鳥肌が立ちました。普段は知られることのない山奥の村落の祭祀祭礼、何かよそ者を寄りつかせないような雰囲気が伝わってきました。
なんというか漫画の世界のようだとも思いました。金田一少年の事件簿とかひぐらしといったもの。
特殊な風習(極めて普通の風習だとは思う)が山奥であったり、都会離れした場所では特別に見える状況では、何もかもが特殊で、異質で、あちら側と繋がっているのではと感じてしまう。
だからこそ、その場所で平然と暮らしているヒトを見ても、そうした感情が生まれるのだと思う。
展覧会中のパネルで、柳田国男が山奥には山人がいる(文字は覚えてません。。。)と信じていたとあり、異質な文化が存在しているのだと考え、だからこそ民俗学として研究したのだなぁと思います。
続きはまた後で書きます。授業です。