symbolize.

真面目にいきます。

が、支離滅裂になっているのはご容赦ください。


最近ゼミで発表した『建築における象徴』についてです。


近代の建築は、歴史主義や様式主義といったものから近代主義の効率重視の建築へと変わっていきました。その転機は構造技術の発展が大きく関係しており、コルビュジェのドミノシステムやミースのユニバーサルスペースなどの概念が生まれてくることになりました。
日本において、その転機となったのは第二次世界大戦です。戦前の建築は、大きく分けて伝統的な「軸組工法」と西洋から入ってきた「壁式工法」がありますが、戦後において前述のような概念と共に世界中を巻き込んだモダニズム建築が、日本においても流行しました。
しかし、構造技術の発展によってのみモダニズム建築が形成されたわけではなく、新たに『空間』の概念が導入されることが重要とされている。ミースのユニバーサルスペースの概念のように、どの建物においても同じような使い方をするように、部屋同士の差も見受けられない。


と、ここまでは教科書に載ってるようなことで、ここからはちょろっと考えたことです。



モダニズム建築は平面図を見ているだけでは、何によって部屋ごとの差異を分けているかがわかりづらいと思います。ゼミではミースの建築(集合住宅)を取り上げたんですが、何によって居間や寝室、食堂を分けているのかわかりませんでした。ここで言う居間などの部屋名は、図面に文字として描かれているに過ぎず、実際には違う使い方をしていても、何も不思議ではありません。その建物で部屋を規定しているのは文字であって、建物自体が何かを規定しているわけではないからです。


そこで日本の戦前の建築を見てみると、図面に文字などなくても、平面図には畳敷きと板張りといった違いを見分けることができるし、真壁か大壁かといった分類の仕方をもって、建築のタイプを決めることが出来る。また、畳敷きならば床座、板張りならば椅子座といったように、どのような生活が行われているかがわかります。


日本家屋における、そうした多くの違いというものは、モダニズム建築においては排除されていくことになりました。そうすると部屋同士の差が見受けられないということになる。そうして排除したのと交換に、空間の概念が導入されることになりました。


とまぁ、ここらへんもわかることだと思います。まだ前置きなんです。。。



ここからが自分の意見になります。


俺には空間の概念だけで、それまでの建築と同様に部屋が分かれているとは思えません。部屋を分ける必要がないからかもしれないけど、結局のところ居間や寝室などといった部屋名は付いているわけだし、「何をする空間」ということも考えられています。


一番気になるのは「空間は何によって担保されているのか」ということです。何の根拠も無いのに、空間というものに置き換わるのは納得がいきません。


そこで、その担保というのは「象徴」によっているのではないのかと思います。象徴という言葉の意味は「抽象的な観念や事象を具体的な事柄で表す」というのが大体の意味です。抽象的な観念とは「空間」という言葉に置き換えられ、具体的な事柄というのは椅子やテーブルといった人間の活動や存在を表す家具などの「象徴」に当てはめることができます。


椅子というのは人間が座るために作られたもので、それ以外の使い方は想定されていませんが、逆に人間の存在を強調するものだといえます。なので、家具は人間の存在を象徴しています。


要約すると、「空間という曖昧な観念を繋ぎとめているのは家具などの象徴による」のではないか、ということです。


ここまでは家具によってのみ象徴を担保しているとしたが、畳敷きといったものも象徴のひとつとして考えることは出来ると思うし、色々な象徴がありえると思います。





という事を考えました。。。



文字が象徴するものとは何か。

日付が変わってしまいました。。。