建築とフォントについて。
東京オペラシティで『家の外の都市の中の家(http://www.operacity.jp/ag/exh132/)』、OZONEで『UIA2011東京大会 世界住宅会議「家って何だろう?」(http://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/1155.html)』と『Tradition is Innovation ポルトガルの現代建築展(http://www.ozone.co.jp/event_seminar/event/detail/1157.html)』に行ってきました。ですが、そこでのことはまた別の機会に書きます。
今回は展覧会に関連して発売されている『TOKYO METABOLIZING』のなかで気づいたことを書きたいと思います。
- 作者: 北山恒・塚本由晴・西沢立衛
- 出版社/メーカー: TOTO出版
- 発売日: 2010/07/25
- メディア: ペーパーバック
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というのは、ノンブルで使われているフォントのことです。断定は出来ませんが、英文の少なくとも数字に関しては「Georgia」が使われていると思います。俺も前からコイツが好きなんですけど、(昔から使われているフォントなのは重々承知していますが)最近は建築の本でもよく見かけるようになった気がします。
そこで、何故コイツに惹かれるのかを考えてみたいなぁと思いました。『TOKYO METABOLIZING』をテキストにして考えてみます。
ですが、まとまっていません。すいません。それでもいいと思う人のみ下から。
※文字色違うところは飛ばしていいです。
まず、(私見ですが)Georgiaが使われているのは、ノンブルと英文の数字の他には目次の頁数(日本語の方の頁数も)に使われているようです。
日本語の方の数字にもセリフ体が使われているようですが、Georgiaとは明らかに異なっています。また、図版に使われている英数字はゴシック体が使われていて、キャプションではGeorgiaが使われています。そいで、クレジットの英文ではGeorgiaが使われていますが、著者略歴では使われていて、ここだけあべこべです。
まあ、このテキストにおける大まかな使い分けとしては、Georgiaは英文のなかだけで使用している感じですね。日本語の数字も雰囲気はGeorgiaに似ていますが、違うフォントが使われています。
あと、このテキストは見開きの左頁に日本語、右頁に英語が配置されていて、日本語は明朝、英語はセリフが使われているので、Georgia(とGeorgiaに似た数字)が使われているのは雰囲気を合わせるのにはいいのかなと思います。
注目したいのは最初に挙げていたノンブル部分と目次の頁数です。というか、目次の頁数ってノンブルを持ってきているんだから統一するのは当然かもしれないですね。
で、よくよく見ているとノンブルが右頁にしかないことに気がつきます。英文のページにこれはやはり英文を念頭に置いているっていうことなんでしょうね。というか、もともと日本だけじゃなくて海外向けにも発売していたわけだから、英文で使っている表現をメインに置くという意思があるように思います。
最近、建築の本でもよく目にするようになったとしましたが、建築の世界でも英語がそのまま入ってくるようになってくる機会が増えているからなんじゃないかと勝手に思っています。インターネットの発達も含めた、流通の速度が上がっていることに関連しているのではと思います。
それこそ日本の建築雑誌では、GAやa+uなんかが外国の建築を取り扱っていて、日本語と英語を併記しています。それがさらに、海外の建築状況はいろんな人がインターネットを通して知ることができます。もちろん、情報を手に入れるだけじゃなくて、発信する立場にもあるわけですから、それを校正したりデザインする行為が必要なわけですよね。その過程では英文のデザインをすることもあるから、英語と日本語の間の共通部分としてのローマ数字はかなり重要なんじゃないかと思っています。
数字だけは同じかたちをしているわけだから、(俺だったら)同じ印象を与えられるようにしたいと思うはずです。そんなことないのかな、わかりませんけど。。。
そうしたなかで「Georgia」の数字のかたちに興味を持つ人が増えているんじゃないでしょうか、ってことです。
もう面倒なのでまとまってませんが終わりにします。
最後に、俺が「Georgia」が好きな理由ですが、FFT(FINAL FANTASY TACTICS)で使われていたからです。あのゲームの世界観は建築と直接に関わっていて、歴史やデザインのイメージが強烈に残っています。そこで使われていた数字がGeorgiaだったわけです。印象が強すぎます。