おじさんおばさんも大好きなカラオケ。

以前スーパー戦隊の主題歌集を借りたことを書きましたが、最近ヒトカラにハマっています。

歌はずっと好きでしたがカラオケで歌うのは好きではありませんでした。いつも聞いている曲は決してカラオケ向きとはいえないものばかりなので、友達と行っても何を歌っていいか、どれを歌ったらみんなに引かれないかとか考えていたし、なによりスピーカーを通して自分の声を聞くことに違和感があったので、カラオケに行った回数も片手で数えられるぐらいでした。そんな頃に歌っていたものは、バックホーンとかナンバーガールとかエレファントカシマシぐらいで、どれもこれもインパクトのある人たちなので、歌うのも辛いし知らない人がいるので辛いしと苦痛でしかありませんでしたね。好きな曲を歌っているのに辛いっていうのは地獄ですよ、自分にとっても、周りにとっても、なにより歌手の人に申し訳ないし。

なんというか、売れているものを頑なにスルーしてきたツケが回ってきたなといつも思っていました(笑)


ですが、去年の初めぐらいに岩崎宏美、ジュリー、布施明を聞き始めてから、自分でも歌ってみたいと思うようになって、夏ぐらいかな、1度ひとりでカラオケに行ってみようと思ってからはだんだんと行けるようになりました。始めのうちは、ひとりで入ることに抵抗はありましたけど、いまではカラオケ屋さんの会員になったりして、安くいっぱい歌えるような所を探したりしちゃってます。始めのうちはジュリーとか布施さんの曲ばかり歌っていたんですけど、今年からは特撮というジャンルが歌えるようになったから(笑)、より楽しくカラオケに行けてます。歌えるのはカクレンジャーハリケンジャーデカレンジャーマジレンジャーボウケンジャーシンケンジャーぐらいで、見たことのあるものしか歌えません。最後まで見たのはハリケンジャーボウケンジャーだけですけどね。
他にも最近ではロボットアニメの歌も歌えるようになってきたんだけど、それについてはまた別のときにします。




この間の休日のことです。

何時間かカラオケに行こうと思って、お昼前に家を出ました。お店に着いたときにはまだシャッターが降りていたので、ほんの数分で開店するみたいだったので、人生でも幾度目かの開店待ちをしていたんです。

そこには俺より早い時間から開店待ちをしていたおじさんとおばさんがいて、開店するまでの数分間おしゃべりをさせてもらったんです。なんでもおじさんは70歳で、たぶんおばさんも同じぐらいの年齢だそうで、二人して毎週ここに来ているというんです。そのお店に入ったことはあったんですけど、日によって値段の違うフリータイムを毎日やっているということは知らなくて、おじさんおばさんにそのことを教えてもらって俺もフリータイムで入ることにしました。
そのおじさんとおばさんもフリータイムで入って歌っているんだそうで、パワフルだなぁと思いながら話を聞いていると、二人とも得意なジャンルがあるという話をされていました。おじさんの方の得意ジャンルは聞き取れなかったんですけど、おばさんは演歌を歌うのが好きだということで、いいですねえなんて返事をしていると、おじさんが「クラシックは長ったらしいし、感動もしないけど、演歌は3分で人を感動させることができる。だから僕は演歌のことを3分の芸術だと呼んでるんだ。」とおっしゃっていて。演歌じゃなくても3分あれば感動できる音楽はあるけどなあ、と心のなかでつぶやいたりしましたけど、とても歌が好き、歌うのが好きなんだなと感じましたね。70歳ということで、すでにお仕事もリタイアされていてストレスを感じる出来事もあまりないだろうから、ストレス発散のために歌うんじゃなくて、歌うのが好きだからカラオケに来てるんだなと思ったりしました。他にも「あなたも歌うのが好きなの?」などと聞いてくださったりして、とても印象深い出来事でした。

実は、「歌うのが好きなの?」と問われて、すぐに「好きだ」と返事ができませんでした。最近よく歌いにいくようになっただけで、おじさん達のように毎週のように歌いに行くかと言われるとそうではないし。でも最近好きになってきたという返事をしたら、嬉しそうに返してくださったのでよかったですけどね。



70歳になっても歌が好きでいられる、楽しんで歌えるっていうのは良いですよね。自分たちが楽しんでいられるだけで素晴らしいのに、それだけじゃなくて、その日の俺と喋ったように好きなことで話し合えるっていうのはとても素敵なことだし、半世紀近く離れた人とでも一緒に楽しむことができる場があるっていうのがすごいことですよね。

もちろん別々の部屋に入って各々で楽しむんですけど、各部屋の機能が変わらないっていうのは改めて考えるとすごいことですよね。うまくできているシステムだと思います。ある人は演歌を歌い、ある人はポップスを歌い、ある人はラップで歌いまくったり、ある人はボーカロイドの曲を歌ったりと、各々が求めるものが全然違うのに提供する場所(サービス)は同じでOKっていうね。

こうやって書くと集合住宅のことを連想してしまう(笑

これからもカラオケ屋さんで素敵な体験をしていきたいと思います。